前編
後編

企業インタビュー おとうふ工房いしかわ 様

おとうふ

「おとうふ工房いしかわ」の社長 石川伸様にインタビューしました!

 

 

Q:大切にしている考えはなんですか?

A:食を通じて、全ての人を幸せにしていきたい

今から30年前に会社ができました。30年前に自分の子どもが生まれて食べさせたいものは何かと考えたときに、安全性の高いものを作りたい想いで始まりました。

もともと、家族とパート2人の6人で街の小さなおとうふ屋としておとうふを作っていました。当時のおとうふは輸入大豆をつかい、効率の良さを追求した作り方をしていました。

 

 

自分の子供に食べさせたいおとうふとは?

<石川様>

ある時、自分の作っているおとうふを自分の子どもが食べた時に考えが生まれました。自分が作るべきおとうふは「心にも体にも味にもおいしものをつくり、自分の子どもに食べさせたいおとうふ」だと。「にがりや国産大豆を使うこだわり」を実践していくことこそが私たちのやらなければいけないことだと。これが会社の原点です。

そして、おとうふを使ったパン、お菓子、ドーナツ、など商品の種類を広げ、さらに売るための方法として直営店などと、おとうふの新しい価値を伝えるため手段を広げていきました。

<学生>

おとうふを使ったパンやお菓子とは驚きです。おとうふはいろいろな使い方ができる万能な食品ですね!

 

 

Q:本学の連携と結んだきっかけはなんですか?

A:10年ほど前の安藤先生との出会いから

高浜にある授産施設の子たちの1日の給料が少なく1日8時間、800円しかもらえない現状でした。そこで施設長から、ただつくるのではなく、一般の人が作ったものと同じように評価される商品がつくりたいと相談をいただきました。新しく始めるのならば目的を決めて、子どものアレルギー対応食品はまだ少ないため、アレルギー対応食をつくることにしました。そこで僕らの力だけでやるのではなく、みんなのちからで取り組もうということで愛知県の栄養士、管理栄養士、食品に関係する大学にお手紙を出しました。お返事をいただいた愛知文教女子短期大学では、レシピの作成・パッケージのデザイン作成でのお手伝いとしてお付き合いが始まりました。

その後もお付き合いがあり、おとうふ工房いしかわの商品開発のアドバイザーや本学のアレルギー授業で商品提供もしています。

 

 

Q:心シリーズとは?その取り組みについて

A:アレルギーの子も食べられるお菓子を作ってあげたい

<石川様>

ただおとうふをつくるだけではなく、もう少しちがう価値のあるものをやりたいと考え開発したのが自然食です。

アレルギーを持った子どものお母さんはすごく多く、体質改善のために無添加物のものをとりたいという声もあります。ある消費者の交流会があり、「うちの子は卵と牛乳のアレルギーがあってプリンが食べられないから、よせ豆腐に黒蜜をかけてプリンだよと食べさせています」と笑いながら教えてくれました。でも、「大きくなった時にプリンではないと気がつきますよね」と実際のお母さんの声を聴き、アレルギーの子達も食べられるお菓子を作ってあげたいと思い「心シリーズ」が誕生しました。

そこで、これとこれは入っていないように作ったとわかる表記をし、あくまでも「お母さんの判断で子どもたちに選んでください」という意味合いや、一般消費者の方々にアレルギーについて理解してほしいこともこめています。

パッケージにも特徴があり、子どもたちに食べてもらえるように、同じ色のパッケージはありません。字よりも色で説明できるようにみんなパッケージ色を変えています。

<学生>

同じ色がないパッケージは斬新です!カラフルでかわいいのでピクニックに持っていったら、ポップでお洒落な撮影ができますね。

 

Q:おすすめの商品、おすすめ商品をつかったおすすめレシピ

A:おすすめの商品はおとうふ

おとうふの中でも2つの系統があります。

―何も足さないおとうふ(大豆とにがりのみ)と、

―おとうふ嫌いの子供でも食べてもらおうと作った究極のきぬ、至高のもめんです。

 

小さい子ども、アメリカ人やヨーロッパ人は、豆腐の独特なにおいが嫌いで食べられない人が多いです。

科学的に分析していく中で、大豆の酵素「リポキシゲナーゼ」が反応してできたにおいが豆腐嫌いの原因だと結論付けました。

この酵素が入っていないエルスターという品種を使用することで対策しようと試み、JAあいち中央と契約栽培し、原料とした豆腐や豆乳を発売しました。

しかし、味が物足りないという評価が多く、この方法を断念。

そこで、においを無くすのではなく、上手ににおいを隠すことでこの課題を解決しようとしました。

独特の匂いにマスキング効果のあるオリゴ糖と油脂を使った製法を開発し、これが大ヒットに。

子ども達にも好評だったのはもちろんですが、意外なことに大人の隠れ豆腐嫌いからも絶賛をうけました。

 

こうして科学的に分析して生まれた究極のきぬ・至高のもめんは、おとうふ嫌いの人に衝撃を与える一品です!

 

 

1番おいしく食べられるのは冷ややっこ

冷ややっこのおいしい温度帯は、冷蔵庫からだして、部屋の温度に近づいたような19度が甘味やうまみを感じ一番おいしいです。

また、ほんとにおいしい醤油にカツオ節をちょっと豆腐にかけるとおいしいです。ほかには、塩やごま油+塩で食べてもおいしいです。特に大事なのは塩です。塩を何と組み合わせるのかによっておとうふがよりおいしくなります。

<学生>

いつもたべるおとうふに塩を加えることでおいしさがアップするとは驚きです!みなさん

貴重な情報を教えていただけましたね。

 

 

Q:店舗情報

新直営店が一宮にオープン

商品の70%はスーパーや生協に卸しています。直営店は、千葉神奈川愛知岐阜三重といったところに35店舗あり、路面やイオンにあります。

10月、JR一宮駅ビルアスティーに新しく店舗がオープンしています。また、ECサイトでも販売をしています。移動販売車の「くるくる豆蔵」やふるさと納税の返礼品の提供もやっています。

 

 

長時間のインタビュー、ありがとうございました!

PICK UP

おすすめ記事

卒業研究

2023卒業研究『届け!みんな一緒のおいしい笑顔』

卒業研究

2023卒業研究『産学連携イベントでSDGsを実践~未来へつなぐ自然と文化~』

卒業研究

2023卒業研究『稲沢公園再整備計画を通じた地域活性化プロジェクト』

卒業研究

2023卒業研究『情報ツールの活用』-LINEスタンプを用いたコミュニケーションツール他-