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やってみよう!循環型社会づくり vol.1 ー段ボールコンポストで生ゴミの堆肥化

卒業研究

循環型社会を目指して

限りある資源を効率的に利用し、リサイクルなどで循環させながら、持続して使い続けていく社会。
ゴミの量を減らし、ゴミとなってしまったものは資源として利用する社会。
地球上のあらゆるところで多発する熱波や豪雨などの異常気象。
大量生産・大量消費・大量廃棄は、地球温暖化など地球の気候変動に大きく影響をしています。
授業ので行う調理実習で出る生ゴミを再利用して堆肥とすることで、
循環型社会の仕組みを知り、SDGsにも関心を持ってもらいたい。
日常生活の中でできることを知り、一人ひとりが環境問題を意識して行動をするようになってもらいたい。
愛知文教女子短期大学 生活文化学科 生活文化専攻の2年生が卒業研究でとりくんだ
「循環型社会の可視化プロジェクト」の「段ボールコンポストの堆肥づくり」について紹介します。

生ごみの現状

現代の日本では、日本では、年間約570万トンのまだ食べられる食品が廃棄されています。
ゴミの量が増加傾向にあり、日本人1人当たりに換算すると、毎日お茶碗一杯分を捨てていることになります。
さらに、ごみの焼却による二酸化炭素発生により地球温暖化が進む要因の一つです。
そこで、生ゴミの消費に着目し、
段ボールコンポストを利用することで生ゴミの削減へつなげることができると考えました。

段ボールコンポストを作ってみよう

段ボールを容器として使用する生ごみ堆肥化容器。
材料が安価、誰でも簡単に取り組むことができ、安心安全な肥料が作れるというメリットがあります。
今回の段ボールコンポストの作成については、稲沢市資源対策課の指導の下、実施しました。

〈作り方〉

[準備するもの]
・コンポスト用の段ボール箱(A3 コピー用紙の蓋つきの箱を利用)
・新聞紙、紙テープ(段ボールの底を補強するために使用)
・基材(くん炭、ピートモス)

[方法]
➀なるべく厚めの段ボールを用意し、底の補強を行う。紙テープを底の周囲、及びクロスする形に貼る。(貼り過ぎに注意)
➁底に破いた新聞紙を敷き、その上に段ボールで落し蓋を作り、底を二重にする。
➂基材(くん炭、ピートモス)を3:2の割合で混ぜ、投入。
➃コンポストに蓋をし、雨がかからず風通しのよい場所に設置。
➄生ゴミをいれても分解が進まず、土壌が湿ってベタつく感じが続くと投入終了のサイン(約2ヶ月)

〈成功例と失敗例〉

段ボールコンポストを稼働させ始めてから、うまく分解が進んでいない時期もありました。

その原因の一つとして考えられるのが、生ゴミを細かくしないまま投入してしまったことです。
大きなままで大量に投入してしまうと、コンポスト内で生ゴミをうまく分解しきれず失敗へと繋がります。

生ゴミ投入の際は大きさや量に注意しましょう。
また、うまく分解を進めるためには水分も重要になってきます。
なかなか分解が進まなかった段ボールコンポストも、生ゴミ投入日以外でも水を投入し、しっかりかき混ぜることで
再び分解が進み、堆肥を完成させることができました。

 

悪い例:一度に大量、細かくせず投入

 

段ボールコンポストの作り方を動画で紹介

今回実際に段ボールコンポストを行うにあたり、昨年度取り組んだ先輩方の論文や写真を見ながら作業を進めましたが、文章や写真だけではわからないことも多かったです。
そのため、より分かりやすく、誰でも気軽に取り組めるきっかけになるように段ボールコンポストの作り方をまとめた動画を作成しました。短い動画で見やすいようにしたのもポイントです。65秒の動画で材料と作り方、失敗例などを紹介しています。

愛知文教女子短期大学 生活文化学科 生活文化専攻 2022年度 卒業研究 奥村ゼミ 『段ボールコンポストによる循環型社会の可視化プロジェクト』

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