前編
後編

卒業研究中間報告:産学連携開発商品の販路拡大プロジェクト

卒業研究

本学の産学連携で開発されたロングセラー商品「ぱりまる」(2010年誕生)をより多くの人に知ってもらえるよう、1年次から取り組んできた販路拡大プロジェクトを紹介します。
昨年10月、SDGs AICHI EXPOに出展した際、中部三本珈琲株式会社様が、「ぱりまる」に関心を持ってくださり、産学連携の取り組みや、みんないっしょのおいしい笑顔の想いなどを聞いていただきました。
中部三本珈琲株式会社は、コーヒーの商社としてだけでなく、さまざまな事業を通してSDGsへの貢献にも積極的に取り組んでいる企業です。近年のプラントベース食品への関心の高まりを受け、「ぱりまる」に興味を持ってくださいました。

中部三本珈琲株式会社様のお取引のある、名古屋駅前「ウインクあいち」1階の「ウインクカフェ」で「ぱりまる」を取り扱っていただけることになりました。2025年3月、私たちが実際にカフェを訪問し、店頭POPなどの打ち合わせを行いました。カフェの方に「ぱりまる」を理解していただけるよう、産学連携開発商品の資料も自分たちで作成しました。

別のカフェに移動して、ウインクカフェでの打合せ内容を忘れないように記録し、これからのスケジュールを整理しました。

打ち合わせ内容を基に、POPも作成しました。「ぱりまる」魅力をどう伝えたら多くの人に興味を持ってもらえるか、キャッチコピーや使う写真の選び方を何度も考え直しながら、デザインや言葉にこだわって作成しました。

2025年6月末に、「ウインクカフェ」のお菓子コーナーにて、産学連携開発商品「ぱりまる」の販売が始まりました!

「ぱりまる」は大豆・米粉・おからから作られた、プラントベース食品で、グルテンフリー・無添加・ノンフライでたんぱく質も豊富なヘルシー焼き菓子です。特定原材料8品目を使用しておらず、アレルギーに配慮が必要な方にも、お子様からご年配の方までみんな一緒に“おいしい笑顔”を楽しめるお菓子です。(※大豆は使用しています。)トレイ付きでシェアもしやすく、手軽に食べられ、ぱりっと軽い触感とやさしい甘さが、カフェの珈琲との相性もぴったりです。名古屋駅にお越しの際は、ぜひウインクカフェにお立ち寄りいただき、「ぱりまる」と美味しい珈琲を手に取ってみてください!

産学連携商品の販路拡大プロジェクトについては、後半へと続きます。(記事上部、右ボタンをクリック)

産学連携商品の「ぱりまる」が、実際にカフェの店頭に並ぶようになった経験をきっかけに、私たちはさらにチャレンジしてみたいと思うようになりました。同じく産学連携商品である「大豆グラノーラ」「ことちゃんアイス」ももっと広げたいと思い、5月初旬、再びウインクカフェを訪問し、販売についてご相談させていただきました。「ぱりまる」と同じくどちらも環境にやさしい原材料を使用しており、8大アレルゲン不使用の健康を意識した美味しい食品として、これまで学内外のイベントでも多くの方にご好評いただいてきました。

また、「ぱりまる」「ことちゃんアイス」「大豆グラノーラ」を使用したオリジナルカフェメニューの提案も行いました。一人一案ずつアイデアを出し合い、話し合いを重ねて、最終的に2つのメニュー案を考案しました。提案するにあたって、実際に企画書を作成し、使用する材料や作り方、メニューに込めたコンセプトなどを詳しく記載しました。お客様に喜んでいただけるメニューにするにはどうすればよいかを考えながら、「ぱりまる」や「ことちゃんアイス」「大豆グラノーラ」それぞれの魅力をどう活かせるか、メンバー同士で何度も話し合い、アイデアを出し合ったりしながら、何度も試行錯誤をして作り上げた企画です。

一つ目は、「とうふアイスのアフォガード」というもので、ティーカップの中に「ことちゃんアイス」を入れて、キャラメルマキアートやカプチーノの入ったミニ瓶と「ぱりまる」を一緒に提供します。アフォガードのように、食べる直前にお客様自身が、アイスに飲み物をかけるという楽しさもあります。二つ目は、「コーヒーゼリーパフェ」というもので、カップに下から「大豆グラノーラ」・コーヒーゼリー・「ことちゃんアイス」を盛りつけます。食べ応えがありますが、プラントベースのパフェであるため健康的です。

 実際にカフェメニューとして取り入れていただけるかはまだ分かりませんが、ゼロからアイデアを出し、仲間と意見を出し合いながら形にして、提案までできたことは私にとってとても貴重な経験になりました。

■卒業研究前期を終えての感想
今回、産学連携で開発された商品を、実際にカフェで販売したり、カフェメニューとして提案する機会をいただき、とても貴重な経験となりました。
商品をお客様に届ける立場として販売やメニュー提案に関わることで、現場ならではの難しさや楽しさを実感することができました。お客様の反応を直接見たり、「美味しかった」「また食べたい」といった声を聞くたびに、商品が持つ魅力を再認識するとともに、それをどう伝えるかという工夫の大切さを学びました。また、メニューとして提案する際には、味や見た目はもちろんのこと、提供のしやすさや価格設定、季節感など、さまざまな観点から考える必要があることにも気づきました。どれだけ良い商品でも、その魅力をしっかり伝える工夫がなければ、なかなか手に取ってもらえないという現実も感じました。
今回の経験を通して、開発に関わっていなくても、商品を「どう届けるか」「どう魅力を引き出すか」といった視点で考えることの大切さを学びました。今後、自分たちが何かを企画・提案する際にも、こうした経験を活かしていきたいと思います。

PICK UP

おすすめ記事

卒業研究

卒業研究中間報告:産学連携開発商品の販路拡大プロジェクト

卒業研究

産学福連携「大豆グラノーラ 稲沢バージョン」商品開発プロジェクト Vol2

卒業研究

産学福連携「大豆グラノーラ 稲沢バージョン」商品開発プロジェクトvol 1

卒業研究

産学福連携商品 つくる喜び、食べる幸せ『大豆グラノーラ』の紹介