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後編

情報ツールの活用とWEBプラットフォームの構築(2025卒業研究)

卒業研究

昨年度より砂田ゼミでは、株式会社光建(以下、光建)と名古屋市立大学との共同研究でWebプラットフォームの構築を行い、建設業の魅力の発信方法に取り組んできました。今、建設業界では、インフラの老朽化により建設業の需要が高まる一方、高齢化による若者の業界離れが課題となっています。こうした状況の中で、現場で受け継がれてきた技術をわかりやすく発信し、若い世代に興味を持ってもらう仕組みをつくるため、Webプラットフォームの構築を進めました。

 

名前はSCIENCE BEHIND THE Skills(https://sci_bs.com)で、「科学の力で現場の未来を拓く、現場を科学する」の意味が込めています。(略称SBS、以下QR)

 

一年間の活動の流れは下の図のようになりました。

 

準備段階

研究の作業ができるよう、ソフトウェアのインストールを行ないました。(Adobeの動画編集ソフトPremiere ProやWeb制作ソフトBINDupなど。)動画も編集していくので、学内のスタジオの使い方の説明も受け、産学連携プロジェクトの前年度の写真を加工したり、サイトでの並び替えや色の配置などを考えました。

また6月には、校外学習として名古屋市立大学北千種キャンパスに行き、映像スタジオを見学しました。共同研究をしているので、他の学校の様子や雰囲気を知れたことが良かったと思いました。また、幼教ICT教育との連携で、子供向けの塗り絵や自分で描いた絵をパソコンにデジタルデータ化して取り込み、データがスクリーンに投影され動くことを実際に体験学習しました。

今年の8月末の夏休み期間に、実際の現場見学ということで、東海ジャンクション道路工事の現場見学に行きました。

 

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Webコンテンツの制作について
前編で述べたように、4月上旬よりWebの開発環境を整えました。ここでは、Webに使用する写真を選定する人と、Webサイトで再生する動画を制作・編集する人で分かれ作業を行ないました。写真の選定では、BIND upというWeb開発専用アプリを使用し、Webサイトを見た際の配置や色味を確認しながら作業を、動画編集では、動画編集ソフトであるAdobe Premiere Proを使用して写真が次々と切り替わるスライドショーのような動画を制作しました。写真の流れや動かし方を工夫し、見る人の興味を引くための工夫を考えながら制作しました。

 

6月頃にはグーグルアナリティクスというアクセス解析ツールの使い方を学びました。実際に自分たちで作ったサイトに導入してみることでどのようなデータが得られるのかを確かめ、Webサイトのデータ収集の方法やどう応用すべきかについて考察しました。

8月にはWebサイトに載せるイラストの制作を行った。光建から提示された資料や他のWebサイトのイラスト、去年の現場写真を参考にしながら実際にペイントソフトを利用してオリジナルイラストを制作しました。

10月からは8月下旬に行った東海ジャンクション道路工事見学において撮影記録した写真や映像、学んだことをもとにWebサイトに載せる記事とイラストの制作、編集を行いました。イラストの制作では8月の現場見学の際に撮影した写真を元に、現場にあった重機や建築物を簡略化してサイトの雰囲気と一致するように心がけながら丁寧に描き上げました。

 

東海ジャンクション道路工事見学
8月下旬、国道247号線西知多付近の学外見学に行きました。現地では高速道路を建設するため地盤を固める作業が行われていました。普段立ち入ることのできない工事現場に入ることができて貴重な体験となりました。特に印象に残っているのがショベルカーが動いている様子で、間近で見ると想像より大きく、作業員の方が安全を確認しながら作業を進めている姿に高い技術力を感じました。また、真夏の暑い日差しの中、熱心に働く作業員の姿が強く印象に残りました。
現場では、道路の側溝の仕組みを紹介していただきました。私たちが道路の下に何があるかは普段気にも留めないけれど、雨が降って水がなくなるのは道路に側溝があるおかげで、この側溝内部の形状を卵型にすることで、水の流れが速くなり、排水能力が高くなるということも初めて知りました。このような仕組みによって私たちのいつもの生活が成り立っていることも再認識しました。この工事現場は、最終的に三重県および豊田市方面からのアクセス向上を目的として2027年度の完成予定で現在も進められています。

研究の評価実験・学会発表
11月に情報処理学会で発表し、webプラットフォームのメディアリリースを行いました。
メディアリリース後、日刊工業新聞と中日新聞から取材があり、日刊工業新聞から先行して記事が掲載されました。中日新聞社からは記者が、短大に直接訪問取材があり、緊張したが貴重な機会を体験することができました。今後もサイト自体は随時更新され、新しい情報が掲載されていく予定で、今後の建設業界の未来を担う発信元としての基盤を強化していく方針です。

研究のまとめ、今後の展望
本年度の研究は昨年に引き続き、建設業の魅力発信と技能伝承をテーマに、SBSのWeb プラットフォーム構築を進め、「どうしたら若者世代が興味を持ってくれるのか?」を常に意識しながら、わかりやすくて親しみやすいコンテンツの開発に取り組みました。
共同研究先である名古屋市立大学のスタジオ見学や、建設現場である東海ジャンクション道路の見学を行うことで私たちが短大の中では体験できないような、設備や機材、道路の仕組みについて学ぶことができました。そして、このような体験から、サイト制作における写真や動画をコンテンツとして利用し、効果的に魅せる工夫についてゼミの中で話し合い、webプラットフォームを完成させました。また、この効果を検証するためアンケート調査し、私たちの制作したコンテンツが一定の効果持つ結果が出て、とても自信につながりました。

一方で、共同研究からのアンケートの詳細な分析(主成分分析)から、建設業が私たちの普段の日常生活とどう関わっているのか伝わりづらいことや、将来の課題として実験時に得られたサイトを訪れたユーザログ情報を使った詳細な分析、アンケート対象者の拡大などを解決していく必要性があることもわかりました。将来的には VR・AR、AI 技術の活用、そして他分野とのコラボレーションも視野に入れながら、より多くの人に建設業の魅力が届くように構築プラットフォームを今後も強化・アップデートしていきたいと考えています。

SCIENCE BEHIND THE Skills(https://sci_bs.com

 

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