「名古屋食糧」様の工場見学をさせていただきました!
今回はその時の様子を記事にしたいと思います。
※入る前はきちんと検温と消毒、エアーを行いました。
~工場の機材パート~
冷蔵庫と冷凍庫!
学生「寒!やばい足場が凍ってる!」
榎木「ここはマイナス25度の冷凍庫」
学生「マイナス25度!?」
榎木「こっちが冷蔵庫。平均で1~5℃。」
学生「失礼しまーす。あーこっちだとまだいられるかも!凍るような寒さではないかも」
榎木「ここの冷蔵庫で解凍するんよ」
学生「へ~冷蔵で解凍するんですね」
続いては大型調理器!
学生「でか!」
榎木「みんなスチームコンベクション(※2)って聞いたことある?」
学生「スチームコン…コンベクション?」
榎木「蒸し器と電子レンジを足して割ったみたいな感じ」
学生「めっちゃ便利!」
※2:コンベクションオーブン(ファンにより熱風を強制対流させるオーブン)に蒸気発生装置を取り付け、熱風または蒸気で「焼く」「蒸す」「煮る」などができる多機能な加熱器。
再び大型調理器に遭遇
榎木「これもさっき言ったみたいにレンジとトースターと蒸し器を足して割ったやつ。例えばホテルとかのディナーに行くと何十人何百人の天ぷらが揚げたてて出てくるでしょ。あれすごいと思わへん?」
学生「思います」
榎木「これでやってます。前の日に揚げといて、当日これに並べてボタンをぽちって押したら揚げたてに蘇ります」
学生「ええ~!?初めて知った!」
榎木「多分給食センターとかにもあるかな」
次は製粉室へ
榎木「これが製粉機です。動いてる間は近づいても声聞こえんでしょ」
(製粉機の稼働音が大きな音でガンガン鳴り響いている。)
学生「だからイヤーマフ*をして入りましょうって書いてあるんだ」
榎木「これはどういう仕組みかっていうと、石臼ってあるじゃん。ああいうので砕いてからコンベアーで流して、ここにあるタライで受ける」
学生「すごい細かくなってる!」
※イヤーマフ:防音のために装着する
~工場内で出会ったもの~
出荷前の米粉の山を見ました!
榎木「これがね、米粉。出荷前だったりの」
学生「お米のにおいがする!」
榎木「15kgの米粉が36ケースあって、540キロあるの。パレット(※1)も併せたら合計550キロ」
※1:商品を一定単位にまとめてユニット化する台のこと。
榎木「箱で出すのはお店にストックされるもの。パン屋さんとか。破れたり、崩れたりすると困るからね。」
学生「へえ~」
榎木「で、こういうの(箱に入ってない米粉)はね、20キロのものが32袋あって、合計640キロ」
学生「え、重い!」
榎木「なんでこういうことするかっていうとね、関東では段ボールを処分するのにすごいお金がかかるんですよ。でもこれはくしゃくしゃっとすればすぐに捨てられるじゃないですか。業務用シュレッダーにかければ粉々になるし」
学生「なるほど~」
榎木「でも台車がぶつかって破れたりとかもろいんだけど、安いんだよね」
学生「ストックする場所によっても種類が違うんですね」
米粉の山を見ていると、大きな袋が。
学生「なにこれ?」
榎木「これはフレコンって言います」
学生「フレコン?」
榎木「フレキシブルコンテナの略ね。フレコンフレコン」
学生「フレコン…」
榎木「1個1トンあるよ」
学生「1トンあるのコレ!!」
1トンあるお米を入れても破れないフレコン…。
色々な種類のお米を見せてもらいました。
榎木「これはね、新規需要米。ちょっと言葉が古いけど新規用途米って言います。ふつうのお米と味は全く一緒だけど、用途が限られてるんだよね」
学生「新規用途米?」
榎木「主食用の米以外のもので、新しい商品を開発すればお金が出るの」
学生「へ~」
榎木「僕たちが10キロのお米を買ったら3,000円するでしょ?でもこれは500円で売れるの」
学生「安い!」
榎木「それでも農家さんには普通のお米を作ったのと変わらないくらいに補助金が出ます」
学生「ちゃんと調整されてるんですね」
榎木「でね、お米には種類があって、1つ目は人が食べる主食用、そして2つ目は牛や豚に食べされる飼料用。飼料用は余ったのを食べさせるんじゃなくて、初めからここの畑は飼料用にって決められてるの」
学生「ええ!?」
榎木「だからその新米は牛や馬、豚しか食べれないの。他はお菓子用ね。割れたやつとか荒いやつとかはお菓子に回ります。」
後編へ続く!
工場にいらっしゃった小林製麺の小林社長にお話を伺いました
榎木「この方が小林製麺の小林社長です」
小林「よろしくお願いしまーす」
学生「よろしくお願いします!」
小林「ここでは米粉のインスタントラーメンを作ってます」
(インスタントラーメンを作る機械を見せていただけることに)
小林「ここはミキサーです。米粉とお水を混ぜて、練られたものがここの下に落ちてきます。そして、ローラーで生地をのばしてます」
学生「へえ~」
小林「米粉の麺ってちょっと固いから、少しずつひらぺったくしていかないと薄くならないんだよね。だから5回くらいローラーに挟んでます」
学生「そんなにのばすんですね」
小林「そして最後に麺として出てきて流れていくんだよね。1秒に1玉くらいのペースだから、1日に6,000から1万くらいは作れるよ」
学生「すごい!この機械でたくさん作れるんですね」
次にインスタント用に麺を乾燥させるための部屋に案内してもらいました
小林「ここは大きいオーブンみたいな感じ。大体50度から60度くらいで乾燥されてるんだよ」
学生「暑そう!」
小林「うちはノンフライ製法だから、1時間くらいかけて水分を20パーセントくらい抜いて次の乾燥室に移していくんだ。個数は1部屋に1,500玉ずつだよ。部屋の中入っていいよ」
学生「ヒーターいっぱいある!あと暑い…」
小林「でしょ(笑)。」
学生「これはなんですか?」
小林「乾燥機!この機械で水を吸収するんだよ。最初はタンクの部分が空なんだけど、1日で乾燥機6台がぱんぱんになるんだ」
学生「すごい量を乾燥させてるんですね」
小林「あとは扇風機も使ってるよ。湿気がすごいから扇風機で部屋の空気を循環させてるんだ。扇風機、乾燥機を使って大体1日半くらいかけて乾燥させてるよ」
学生「そうなんですね」
小林「そんで、食べるときはお湯をかけて戻すの。カップラーメンの袋バージョンみたいな」
次はライン見学です
小林「できた麵はラインに流すんだ。まずは麺の中に金属が入ってないか探知機で確認するよ。そしてこのラインをずっとまっすぐ行って向こうの部屋に流れていくんだ」
学生「おお、どんどん麺が流れていく」
小林「で、ここに流れてきたものを袋に入れる」
学生「あ、見覚えがある…!」
小林「でしょ(笑)」
(以前いただいたラーメン)
小林「中の調味料の包装とかも紙なんだ」
学生「わ、ほんとだ」
小林「高くはなっちゃうんだけど、環境に気を付けたい人には需要があるからね」
ちょっと小話
榎木「あ、これ美味しそう」
小林「これはクレンジングカフェっていうとこのプライベートブランドだよ。代官山にあるスムージーとかエステ屋さんをやってるとこ。依頼を受けたんだよね」
学生「エステ屋さんが!?」
小林「モデルさんとか…今だと野球選手とも結構いるんだけど、そういった人向けに作ってるんだ。ビーガンとかグルテンフリーとかハイプロテインとか…体に良いからね」
コオロギを食べる!?
榎木「なんか質問ありますか?どんなものが麺にできますかーとか」
学生「どんなもの?」
榎木「米の粉で麺を作ってるじゃん。だから他にも豆の粉で麺を作ったりとか」
小林「コオロギとかね」
学生「コオロギ!?」
小林「最近知らない?コオロギ食べるの」
学生「前コオロギチョコを食べました…」
小林「ドンキとかに売ってるもんね(笑)。コオロギってたんぱく質、カルシウムが豊富だし。例えばたんぱく質を1グラム作るとして、牛とかだとげっぷしたりして…ほら、メタンが入ってるからさ、温暖化につながったりして。お金もかかるし環境にもよくない形なんだよね」
学生「確かに」
小林「だから虫って効率的なんだよね。世界中でも食べようってなってる」
学生「気持ちが追い付かない…」
小林「コオロギを混ぜて麺を作ったこともあるよ」
学生「砕くんですか?コオロギを…」
小林「そうそう。細かく粉砕して混ぜるの。だからさっきのお店もコオロギを使うって話も出たけど…女性客が多いから敬遠するよね。だから大豆とかエンドウを使うんだけど…大豆は匂いが強いからエンドウを使うかな」
学生「そうなんですね!」
榎木「他に質問はある?」
学生「大丈夫です」
榎木「はーい。じゃあ、小林さんありがとうございました」
学生「ありがとうございました!」