トピックス

Topics

イギリスの「イギリスの障害児支援」

幼児教育学科で「障がい児保育」の講義を担当している上島先生を紹介。

上島先生は、障害児施設での相談員の経験がある先生。多様性を尊重するこれからの時代の保育に必要な、子どもの個性を理解し、一人ひとりにあった適切な支援を学ぶ授業は、実務経験のある先生だからこそ深く学生の心に響きます。保育現場で必要な保護者とのコミュニケーションの大切さについてもしっかりと教えてくれる先生です。

今回は、イギリスに現地調査にも行かれている上島先生から、グラスゴー、エジンバラ、ロンドンなど、合計7か所の早期支援の現場でのインタビュー調査で得られた、国外の先進的な取り組みについて紹介していただきました。授業でもっと深く保育支援について学ぶことができます。


イギリスでの障害のある子どもの教育制度は「SEN」と呼ばれています。これはSpecial Educational Needs(特別な教育的ニーズ)の頭文字から取られたものです。障害の有無によるのではなく、「学習における困難さ」の有無によって、一人一人にあわせた「特別な教育的な手立て」を用意するということが基本とされています。

今回は特に障害児への「早期支援」に焦点をあてて調査をしました。妊娠中から専門家によるサポートが開始され、子どもの障害の有無だけでなく、経済的な問題や育児不安など、様々な問題に対しての“チーム支援”が行われていることがわかりました。
イギリスは多くの「移民」が生活をしています。小学校では、様々な国籍の子どもがいること、母語が英語でない子どもがいること、多様な背景を持つ子どもがいること、学習課題も一人ひとり異なっていて当たり前、という環境です。そのため「障害の有無」だけを切り取り、子どもたちの中で「障害」を特別視することはないそうです。

インクルーシブ、ダイバーシティなどといった言葉が日常で使われるようになってきました。
多様な人たちを受け入れ、それぞれが能力を発揮することのできる「お互いを尊重し、ともに活動する」そんな保育現場を作れるような保育士、幼稚園教諭に一緒になりましょう!

幼児教育学科の上島先生からのメッセージ