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栄養士の第一歩 食事を数字で見る

食物栄養1年生の「栄養指導論実習Ⅰ」の授業を紹介。今回の授業では、栄養指導の対象を自分自身に設定して、食生活を見直し、どのように栄養管理をしていくべきかを学びました。栄養士としての知識や技術を身につけるだけでなく、自分の食生活を改善する大切さも実感できる学びの時間です。

まず最初に取り組むのは、自分が普段どんなものを食べているか、詳しく記録することから始めます。食事を「食べているつもり」「食べていないつもり」という感覚で把握するのではなく、実際に何をどれだけ食べたかを数字にしてみることで、思っていた以上に摂取量が多かったり、足りていなかったりすることがわかります。意外な結果に驚く学生も多く、教員に合っているかどうか確認する姿もありました。

1日の食事内容を客観的に評価すると、どの栄養素が不足しているか、逆に過剰に摂っているかがはっきりと分かります。例えば、「野菜をちゃんと食べているつもりだったけど、実はビタミンが不足していた!」というような気づきが得られることがよくあります。このように、データに基づいて食事を見直すことは、栄養士にとって必要不可欠なスキルです。

この実習を通じて、学生たちは、食生活を見直して改善することがどれだけ難しいかを実感します。「自分自身ですら簡単に改善できないなら、他の人にどうアドバイスすればいいんだろう?」という悩みも出てきますが、これこそが栄養士として成長するための重要なステップです。栄養指導のプロになるためには、自分の食事にもしっかりと向き合い、改善の努力を重ねることが必要です。

栄養士としての基礎力を身につけると同時に、自分自身の食生活を見直す良い機会を得られます。自分の食生活を見直すことは、栄養士を目指す第一歩。将来の栄養指導に活かせる貴重な学びにつながります。食欲の秋。実りの秋。美味しいモノがたくさんあるこの季節に、自分の食事を振り返ってみてはいかがでしょうか?