食物栄養専攻の2年生たちは、いよいよ「栄養士校外実習」に向けた準備に本格的に取り組んでいます。栄養士免許の取得に欠かせないこの実習は、病院や高齢者福祉施設、保育園、小学校など、さまざまな施設で行われ、学生にとっては学びの集大成ともいえる貴重な機会です。
現在、学生たちは実習先から出された事前課題に一つひとつ丁寧に取り組みながら、学内でも説明会や練習を重ねています。特に、保育園や小学校に実習に行く予定の学生たちは、栄養指導のロールプレイや、おやつのレシピ考案にも力を入れており、考案したレシピを実際に学内で試作するなど、実践的な学びを深めています。
保育園での実習予定の学生たちは、「食物アレルギーのある子どもも、みんなと一緒に同じものを食べられるように」との思いから、アレルギー対応のおやつのレシピを考案しています。たとえば、小麦・卵・乳を使わず、りんごの自然な甘さを活かして仕上げた「りんごのケーキ」は、やさしさと工夫がぎゅっと詰まった一品です。
また、他の学生は枝豆の蒸しパンやクッキーなど、子どもたちが笑顔になるようなおやつを提案しており、授業で学んだ知識を存分に活かしています。
実習先は、目指したい栄養士の職域を決めて1年生の後期に希望を提出し、自分の進路や興味に応じて選んでいます。将来の就職を意識して希望先を決める学生も多く、目標に向かって一歩ずつ着実に歩みを進めています。もちろん、不安もありますが、それ以上に大きな期待と責任感を胸に、仲間と励まし合いながら、「誰にとっても安心・安全な食の提供」ができるよう準備を進める学生たち。その姿は、未来の栄養士としての成長を感じさせてくれます。こどもたちの笑顔のために、そして自分の夢に向かって学生たちは今、栄養士としての第一歩を、確かな決意と共に踏み出そうとしています。